たいせつな絵本『よるくま』

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手元の本の整理の一環として、
絵本や児童書を
一冊ずつ記録しようかな、と。




まずは酒井駒子さんの 『よるくま 』。
酒井駒子さんの絵が好きで、
独身の頃に買った絵本。
子どもが生まれてから読み直して、
絵だけでなく、
言葉の素晴らしさに気づいた。


“だいてみたら  かわいかった。  そのこは  よるくまと  いうなまえ。”


お母さんを探している  よるくま。
それを手伝う男の子。
ふたりでお母さんがいそうな所を
あっちこっちと探してく。
でもお母さんは見つからなくて・・・。
最後のほうの、
よるくまのお母さんの言葉もいい。


“ああ  あったかい。  おまえは  あったかいねえ。  きょうは  このまま  だっこして  かえろう。”


育児休暇明け、
仕事から帰っての読み聞かせで、
なんどこの絵本のこの場面に
泣かされたかしれない。
泣かされ、そして子どもを抱きしめた。
最後の一言、
“お  や  す  み”
のところでは、私も一緒に
寝かしつけてもらうようで。


読み手の状況で(聞き手もかな)、
絵本はこんなにも変わるんだな、
と知った一冊だった。
いまでも宝物。


そういえば先日、
ぬいぐるみを抱きしめた娘が、
「だいてみたら  かわいかった」
と言った。
いやいや、可愛いの、貴女だから!!
と母の愛が暴走しそうになった。
落ち着け。